Favorite

#65 07-12-04 C(0) T(0) Favorite


Tags

人間失格

人間失格


恥ずかしながら日本文学ってあんまり読んでないです。
読もう読もうと思いつつも、結局いつも自分好みの
宇宙や物理に関するサイエンスものや
サスペンスにホラー(これも共にサイエンスの要素が強いもの)、
歴史関係などを手にとってしまうわけで。


でも今回はこれ。


人間失格
太宰治
集英社文庫


言わずと知れた太宰治の「人間失格」。
なぜ今コレなのか?というと、
集英社文庫の人間失格のカバーイラストをデスノートの小畑健が
手がけたことで話題になったから(写真参照)。
こりゃちょうどいーや、読もう。と思ったわけで。


「恥の多い生涯を送ってきました」ではじまる手記に残された主人公のダメダメ人生。
次から次へと女性と関わって、繰り返す自殺未遂にドラッグ。


読んだのは少し前だったけれども、そのタイミングがまずかった。
ちょっと凹んでた時期にこの陰鬱な内容はヘビーすぎた(苦笑)
でもこの執筆直後に太宰治は自殺したっていういことを考えると、
なんか不思議と余韻を引きずってしまう作品です。
また、資料として掲載されている太宰治本人が書いたとされる書簡も印象的です。


以下、芥川賞候補に選ばれた太宰治が選考委員に宛てて書いた書簡
(一応、死後50年以上が経過しているので著作権は大丈夫なはずなので)

拝啓


 一言のいつはりも すこしの誇張も申し上げません。
物質の苦しみがかさなりかさなり死ぬことばかりを考えて居ります。
 佐藤さん一人がたのみでございます、私は恩を知って居ります。
私はすぐれたる作品を書きました。これからもっと
もっとすぐれたる小説を書くことができます。
私はもう十年くらゐ生きてゐたくてなりません。
私は良い人間です。しっかりして居りますが、今まで運がわるくて、
死ぬ一歩手前まで来てしまひました。
芥川賞をもらえへば、私は人の情に泣くでせう。
さうして、どんな苦しみとも戦って、生きて行けます。
元気が出ます。お笑ひにならずに、私を助けて下さい。
佐藤さんは私を助けることができます。
 私をきらはないで下さい。私は必ずお報いすることができます。
 お伺いしたほうがよいでせうか。何日何時に来いとおっしゃれば、
大雪でも大雨でも、飛んでまゐります。
みもよもなくふるえながらお祈り申して居ります。



佐藤さま


本文を読み終えたあとは、自分もこんな人生になったら悲惨やなぁ
とブルーになったけれども、時が経つにつれ、
「いや、あそこまではない」と変な自信が出て元気になったり(笑)
でもこの書簡を読んだら、「ああ、これくらい必死にならねば」と
改めてがんばろうと思えたり(笑)
よくわからないけれども、インパクトはでかかったです。。


« Last Love  |  TOP  |  Under one umbrella »

Trackbacks

URL:
http://iffalse.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/63